2025/06/30(月)
【プレスリリース】店舗の集客範囲を可視化するリテール向け分析機能を提供開始
GPSデータを活用した消費者の行動情報から出店候補地の検討が可能
KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:松田 浩路、以下 KDDI)と株式会社GEOTRA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:陣内 寛大、以下 GEOTRA)は、リテール業界向けの店舗開発ソリューションとして、新たな機能「実勢商圏」(以下 本機能)を共同開発しました。
本機能について、KDDIは「KDDI Retail Data Consulting」の新メニューとして、GEOTRAは新サービスとして、2025年6月30日から提供開始します。
従来の商圏把握分析では、円商圏や到達圏(注1)を用いる手法が一般的ですが、これらの方法では実際の消費者の行動範囲や競合の影響が十分に考慮できず、商圏の実態を把握できない課題がありました。
本機能では、KDDIが保有するGPS位置情報データ(注2)に基づく来訪実績と、GEOTRAの人流モデリング技術を組み合わせて、実勢の利用圏に関する商圏情報を提供します。これにより、より正確な消費者行動情報を反映した商圏データを基に、新店舗の出店候補地の検討が可能となります。
また、全国のチェーン店情報も組み込まれており、競合店舗の影響を考慮した商圏分析や売上予測も支援します。

< 「KDDI Retail Data Consulting 実勢商圏」の提供イメージ >
KDDIは2024年5月から、お客さまの事業成長・社会課題解決へ貢献するため、AI時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX」を始動しました。リテール業界向けには「WAKONX Retail」として、消費者ニーズの多様化への対応や、労働人口不足といった業界課題の解消に取り組んでいます。KDDIは、本機能やパートナー企業の皆さまとの協業を通じ、リテール業界が継続的に成長できるモデルへの変革に貢献していきます。
本機能について
1. 概要
KDDIが保有するGPS位置情報データに基づく来訪実績と、GEOTRAの人流モデリング技術を組み合わせて、実勢の利用圏に関する商圏情報を提供します。消費者の行動情報を反映した商圏情報を基に、新店舗の出店候補地の検討が可能となります。
また、全国のチェーン店情報も組み込まれており、競合店舗の影響を考慮した商圏分析や売上予測も支援します。
2. 提供開始日
2025年6月30日
3. 想定活用シーン
(1)新規出店の候補地選定
競合店舗や周辺施設の実勢商圏を詳細に把握し、繁華街やオフィス街などのエリア特性を考慮して商圏を推定します。
例えば、過去の出店実績や競合店舗の重複商圏を可視化することで、出店余地エリアの特定精度が向上し、売上予測の信頼性も高まります。
(2)店舗移転の候補地選定
既存店舗の実勢商圏を把握し、自店舗顧客の居住エリアを高精度で分析します。既存顧客の流出を最小限に抑えながら、新規顧客の獲得を最大化できる最適な出店場所の特定が可能となります。
(3)既存店舗の課題抽出/販促施策の検討
既存店舗周辺の実勢商圏を把握し、競合店舗の出店や地域の変化が顧客行動に与えた影響を可視化することで、「競合出店後の顧客流動の変化」や「商圏内の新たな需要の創出」などの詳細なインサイトを得ることが可能です。
また、自店舗と競合店舗の実勢商圏を比較分析することで、商圏の空白地帯や競合店舗の商圏内にターゲットを絞ったプロモーション展開が可能となります。
4. 詳細
詳細や申込方法については、こちらをご覧いただき、お問い合わせください。
参考
■「KDDI Retail Data Consulting」について
お客さまの課題に合わせ、新店舗の出店候補地を分析し、商材への関心の高さや競合商圏との重複度合いなどを可視化する「店舗開発支援パック」のほか、5種類のデータコンサルティングパックを提供しています。
パック名称 | 提供内容 | |
---|---|---|
店舗開発支援パック | 属性/位置情報/興味関心データを基に出店候補地の評価付けを実施 | |
売上予測支援パック | ・店舗単位での売上予測を目的にPOSデータの集計、予測モデルの構築を実施 | |
マーケティング活用パック | データドリブンな販促・マーケティングサイクル構築を支援 | |
在庫可視化・最適化パック | 商品ごとの在庫回転率を可視化し改善を支援 | |
品揃え最適化パック | 店舗単位での商品棚最適化を目的にPOSデータを集計、需要予測支援 |
■GEOTRAについて
GEOTRAは、「データの力で社会を前に進める」をミッションに掲げる、三井物産とKDDIの合弁会社です。ビッグデータ、特に人流データなどの位置情報の取り扱いに深い知見を有し、AI技術も駆使して世の中のさまざまな事象や組織内の動きを詳細に可視化、分析、シミュレーションすることを主な事業としております。特に、ヒト1人1人、車1台1台の高粒度な人流を再現する人流データを「GEOTRA Activity Data(ジオトラアクティビティデータ)」と呼び、まちづくりや観光、交通、土木などのさまざまな分野でご活用いただいています。
2022年4月の設立以降、多くの大手企業・団体・自治体にご活用いただき、お客さまからの期待値が益々高くなっており、海外展開も始まっています。
■WAKONXについて
WAKONXは、KDDI VISION 2030「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる。」の実現に向け、日本のデジタル化をスピードアップするというコンセプトから生まれたブランドであり、機能群を有するAI時代のビジネスプラットフォームです。WAKONXを通じて、最適化したネットワークの設計・構築から、大規模計算基盤による企業間データの蓄積・融合・分析を行います。また、AIが組み込まれたサービスやソリューションを各業界に最適化して提供することで、法人のお客さまの事業成長と社会課題の解決を支援していきます。
(注1)円商圏はある地点を中心として、半径の距離で示した範囲のことです。
到達圏はある地点から指定した距離や時間で到達可能な範囲のことです。
(注2)お客さまから個別に同意を得た上で取得し、個人を特定できない形式に加工しています。