― リプレイスを検討しKLAに決めた主な理由は?
後藤様:
まず、一番は「アウトプット時のビジュアルの良さ」です。
弊社の場合、分析データは社内活用だけでなく、事業の発注者(委託元)へのプレゼンテーションにも活用します。「ここにこれだけの人の流れや滞留があるから、この方針を検討しています」といった明確な根拠を、一目で伝わる直感的なアウトプットで示せるのは、導入の一番大きな理由です。
もう一つ決定的だったのは、人流データの推計手法が開示されている点です。
元々使っていた人流分析ツールは、収集したGPSサンプルからどうやって実際の数値に合うように推計しているかという手法が開示されていませんでした。
例えば、極端に高齢者が多く出て20、30代が全然いないというような、実際の感覚と合わない結果になった際に、どんな推計ロジックなのかを説明できないと、その結果を根拠とするのが難しく、社外向けには使いにくかったというのも理由のひとつです。
KLAは、町丁目ごとに人口等を集計し、エリアの特性により推計方法を変えていると聞いていますし、その推計手法も開示されています。また、出てくる結果も感覚的に合っているため、これなら活用の範囲を広げていけると感じ、リプレイスを決めました。
荒井様:
実際に、発注者側から推計ロジックを聞かれることも少なくないため、その時にしっかりと根拠を説明できるのは強いですね。
今は、まちづくりや建築設計もそうですが、エビデンスをしっかり示しながらものを語ることが求められています。ひと昔前はそれが難しかったのですが、デジタルがこれだけ普及してきている昨今は、入手できるデータも増えています。ただ、データなら何でもよいというわけではなく、外に出したときにきちんとエビデンスとなるか、その信頼性か担保されているか否かは、特に我々のようなビジネスにおいては大事なポイントです。