ビッグデータを活用することでエリア特性を把握し、 エビデンスのある提案作成に活用
導入前の課題について
梅田様:
弊社を含め広告業界では、営業担当の経験や勘に頼ったご提案をするケースが多いため、お客さまの納得感や実際の広告効果にもバラつきがありました。そのため、経験や勘といった曖昧なものに頼り過ぎるのではなく、しっかりとしたデータを把握したうえで広告戦略を立てる必要性を感じていました。
データをベースにすることで提案に根拠が生まれますし、私たちも自信を持って提案できる。それにより、お客さまにも納得感を持って広告戦略のご提案を受け入れていただけると考えました。そこで、位置情報のビッグデータを活用することを検討し、最適なツールを探している中で、KLAの存在を知ることになりました。

採用の決め手について
梅田様:
大手キャリアでは同じようなツールやサービスを提供していますが、KDDIのKLAはGPSを活用して365日24時間のリアルタイム情報を収集できる。さらに、そのデータ精度の高さが非常に魅力的でした。
KLAの導入にあたっては特定のご依頼をいただいたということではなく、今後お客さまへの提案の新たな価値としてデータドリブンな広告提案を実施するために、まずはトライしてみようと考えて採用を決めました。
当初は私が所属する戦略デザイン部企画グループのメンバーが、テスト的に複数の企業さまやエリアを対象に人流データの収集と分析を行うことから始めました。これは一例ですが、ある外食系のお客さまとの商談中にKLAで収集したその店舗の人流データをご紹介したところ、「確かにその時間帯に、そういうお客さまが来店していた」と驚かれたのです。そこでKLAの精度の高さを実感できましたし、他のお客さまからも好反応を得ることができました。
実はKLAの導入前、社内には「これは本当にお客さまに価値提供できるようなツールなのか?」と疑心暗鬼な雰囲気があったんです。しかし、先の外食系のお客さまだけでなく、多くのお客さまにより納得感を持っていただけるご提案を実現できるツールだと自信を持つことができました。
エリアごとの属性に合わせた求人原稿を作成する 新規サービスの提供をスタート
現在の具体的な活用方法を教えてください
梅田様:
KLA導入後、1年間ぐらいは人流データを活用したご提案を行いながら、どの機能を使って、どのようにご提案するのがベストなのかを模索していました。それが形となり、1年ほど前から「人流データ解析サービス」としてお客さまにご利用いただいています。
基本的には、お客さまが採用に困っている拠点等の周辺情報として、どのような属性の方が勤務されているのか、その方々がどこから来訪しているのか、などのデータをKLAを用いて解析し、採用できる可能性が高い方をより明確にしたうえで広告戦略のご提案をさせていただいています。
これまでに、外食、医療・福祉、販売系、ビルメンテナンス系など、本当に幅広い業種のお客さま数十社へのご提案に活用させていただいております。

導入の成果は?
梅田様:
導入以来、特に全国に拠点を展開されている大手企業さまへの採用広告戦略のご提案時に、エリア特性を把握することに大いに役立っています。
実際にKLAのデータを活用して採用戦略立案や採用広告作成を行うことで、お客さまの採用数の向上を図ることができていることが最大の成果です。
効果につながることで、お客さまのデータに対する納得感や信頼を頂くことができていると感じています。
求人の広告業界は、まだまだデータを活用した広告の運用の余地があると考えています。
引き続き、多くの企業をデータを活用した採用戦略立案及び採用広告作成でご支援していければと思ってます。
【今後の活用について】
梅田様:
現状、求人広告メインでKLAを活用していますが、採用に限らず、広告業界ではデータドリブンに戦略を立てて、運用PDCAを回していくことが、ますます重要になってくるかと思います。そこで今後は採用領域にとどまらず、売上予測や販促のためのご提案など、企業の成長に寄与できる分野においてもKLAの活用を検討しているところです。
弊社では「圧倒的な独創性とスピードを持ち世の中の期待を超え、デジタルとアイディアで誰も想像しなかった価値を提供する」をビジョンに掲げておりますので、KLAも活用させていただきながら、その実現に向けて挑戦し続けていきたいと考えています。
(取材月 2024年12月)