― 導入の経緯について
私たちは、「広告に対して事後の効果をきちんと計り、お客様に説明する」というのを会社のミッションにしています。屋外広告はその特性上、効果を図る量的な指標が他メディアと比べると取りにくく、業界全体の傾向として広告掲出後の効果測定が困難だった背景がありました。当社はこれまでも広告掲出後の効果測定をきちんとやるようにしており、お客様からも一定の評価をいただいていましたが、あくまで事後にアンケートをとるといった、広告を見た人の記憶に頼った検証方法でした。
一方、マーケティング投資の効果をはかる指標として、実際の行動、つまり人の量や動きにおける結果を求めるお客様のニーズは高まっていると感じていました。デジタルの世界では、当たり前のように「広告表示回数(impression)」や「接触数(click)」、「購買率(conversion)」が測れますが、屋外広告でもそれらを求められるようになってきているなか、人流データの屋外広告活用について検討を進めていました。
導入の決断に至ったきっかけはやはりコロナ禍でした。新聞やTVニュース、ネットの記事で、位置情報を活用した人出の分析が注目を集め、人流データのニーズや認知が上がってきているなか、私たちも、当社媒体の広告効果を信頼に足る数字で説明していかなければ、と具体的に考えることになりました。