― 導⼊の経緯について
KDDI Location Analyzerを導⼊した経緯は⼤きく2つ、まず⼀つめは商圏分析の課題解決に向けてです。
当社は多店舗展開をしているチェーン企業向けに商圏分析のサービス提供もしています。クライアントの新規出店時の商圏調査では、共通のフレームワークとして、「この業種ならこの商圏範囲は半径○○kmで、その商圏内の居住者がどういう⽅々か」といった調査を⾏っていました。しかし、店舗の⽴地によって来店範囲は異なります。例えば渋⾕にある店だと周辺○○kmからということではなく、かなり遠⽅からも来店します。古くからGIS(地図情報システム)界隈では⾔われていますが、“キロ圏”で商圏を区切る分析は、その店の状況を把握するのに適していない場合があります。実際には地形や交通網をはじめ様々な要因で商圏を定義すべきなので、単純な“キロ圏”という静的指標だけでは、どうしても⼀⾯的な分析になってしまい、限界を感じるケースがありました。
昔から、特に都⼼と郊外の店舗や、超広域の商業施設と狭域のそれなどでは、GPSのような動的な指標でないと捉えきれないのではないかという思いがあり、KDDI Location Analyzer導⼊を検討するに⾄りました。
もう⼀つは、広告効果の検証です。
スーパーマーケットのチラシであれば、POS等の売上データやレジ客数で効果を測れますが、すべてのクライアントで同様のデータを預かれるわけではないので、チラシが実際に効いているのか否かを検証するために、今はKDDI Location Analyzerで取れる数値の変動を、KPIの⼀つにしています。